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みのり

古くからの友人と言うべきか、今も日常でつきあっている人達というべきか。とにかく彼らと一泊の旅へ出た。毎年、晩秋から初冬にかけて行くことになっている。今年は飛騨路へ出て、みたらし団子を食べながら南下し八百津辺りで一泊して、翌日笠松競馬で馬券を買うという計画だった。

計画の発端は、一度も競馬場へ行ったことがないので一度ぐらい競馬をやってみたいという仁がいたことだった。他の男衆はみな若い時から競馬で痛い目にあっていたもののこれに同意し、すんなり計画の骨子が決まった。

そしてもう一つは私が言い出したもので、飛騨路のみたらし団子を食べ歩きしたいと発案したことである。

近ごろ郡上では甘辛いたれがはやりで、観光客にも結構人気があるようだ。私も帰郷した娘たちと何回か食べに行ったことがある。なかなか美味しいものだと思う。ところが飛騨のみたらしは醤油味だけて、甘みのないものが多いという説があり、これを確かめたかった。

行き慣れたコースということで、心が弾むということはなかったが、やはり皆で出かけるということで気持ちがハイになっていたらしい。朝から見慣れた山や川なのになぜか目新しく感じる。

今回は総勢六人で車二台に分乗するということで、行き返りでメンバーが代わることになった。

横に座っている人と朝から話ができるということだけでも非日常の味わいである。普段は時間に追われた刹那の話が多く、どうしても話の腰が折れてしまう。

朝から横に居るわけなので、まずは気になっていたことから切り出し、積み残していたことを思い出しながらぽつぽつ話す。それぞれなので、興味が途切れない。

一日目はまずまずの天気だった。せせらぎ街道から西ウレを越えて国府町あじかへ行く。買い物をしながらみたらし団子を食べた。これまでも食べたことがあったが、改めて八幡のものと比べてみると、やっぱり醤油味でたれ自身に甘味はない。たまりのような濃厚なものではなく、品のよい味だった思う。搗いた米の甘味と醤油の組み合わせが香ばしい。

高山へ行く道中で、左手に御岳が見える。郡上からでも亀尾島の大栃やら、明宝の小川峠から御岳を見たことがある。周りの山と共にもう雪をかぶっていた。十年ほど前だったか、噴火で大勢の人が亡くなったことがいたましい。

水分の峠を越えて、飛騨川筋から木曽川へ合流する。中流でもその規模の大きさに驚く。岩肌の荒々しいところが目立つように思われる。長良川はこれに比べると、なだらかで優しい印象がある。みのり多い旅を書きたかったが、紙幅が尽きた。                                              髭じいさん

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