家庭の中の危機管理

 今年の梅雨はまとまった強い雨が降る傾向を感じる。昨年の9月11日~12日の「東海豪雨」の記憶も生々しい。地域の防災体制の充実、危機管理システムの構築に抜かりがあってはならない。ここでは、もっと身近な、家庭内の危機管理について考えてみたい。危機はいつ、どんな形で現れるかわからない。地震や洪水や火災だけでなく、家族の中の誰かが交通事故などに遭遇する事であっても即家庭の一大事であろう。病気で入院を余儀なくさせられる事も、家族にとってはそれまでの日常が一変することになる。そうした危急の事態に備えておく事は大切なことである。非常持ち出しのザックの中身は何が必要か家族みんなで話し合うことから始めて、緊急連絡の方法や、それぞれの役割分担などいろんなケースを想定しなければならない。小さな子どもにも何らかの役割を与えることは良いことだ。チームの一員である自覚がなにより大切なのだから。たまにはお父さんの号令で演習を行なうのである。応急手当の方法や、非常食の会食などその時に応じて工夫をこらし、規律をもって、楽しくやるのである。きっとお父さんが立派に頼もしく思えるに違いない。そして、それぞれの信頼は日常の中にも反映される事になるだろう。むしろこの事が本当の危機管理のための根本なのだと思う。

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