杉の木の枝がゆらゆらと揺れている。部屋の中でも風が吹いている。しかしこちらは人口の風だ。部屋の中には季節が無い。いつのまにか夏の生活の中からウチワが消え、行水が消え、アイスキャンディーが消えて周りからいっぱい消えてしまった。代わりに手にしたものは何だろう?手にしたものを少しずつ捨てて、捨ててしまった物を少しずつ取り戻さなければ成らないと思い、いつも意識するように心がけている。夕べあるお店で友人に店で作ったと言うTシャツをくれた。背中には鮎の絵がプリントしてあった。友人が「ところでこの鮎はオスかメス解るか?」と質問したらお店のママが漁業組合の人が「これはオスばっかりやと言っとったから」と言った。友人が「最近はオスとメスの区別も出来んようになったんか?」描かれた鮎はオスとメスだった。

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