過激な発言

私は、田舎の小市民である。だが、今日(3/1)のニュースを聞いて驚いた。近隣のある大統領が、「日本国民が北朝鮮による拉致に怒るのは十分理解できる。だが日本支配時代に、強制徴用や従軍慰安婦などでこの数千、数万倍もの苦痛を受けた国民の怒りを理解しなければならない。だから、正常な外交関係を築くために継続して謝罪、反省し、個人賠償など戦後賠償で日本の努力を望む」と述べた、という内容であったと思う。
彼の論理は、日本がこの前の日中、日米戦争の謝罪及び反省を十分しておらず、日帝時代に与えた苦痛を理解していないこと、拉致事件への怒りは理解できるとしてもその「数千、数万倍もの苦痛」と比較できないことなどに基づくだろう。
日本が継続して隣国と平和にやっていくことは至上命題の一つであり、これについて普段の努力を怠ることはできない。正常な外交関係を保つには、互いの内政を尊重し、互いに立ち行けるように配慮するのは当然のことである。不幸な過去を反省し、外交が健全なルールの基で行われることが期待されている。私個人としては日韓条約を再検討することに吝かではない。
それぞれの国には、長年培ってきたモラルというのがある。一方のモラルが優れ、他方のそれが劣ると考えるのはルール違反である。こんなことになると、歴史上では、どうしても力づくの解決法しかなくなる。また外交がかつての加害者と被害者の関係を前提し続けるとなると不幸しか起こらない。「歴史問題」は今後の教訓であって、なにかの切り札ではないし、他国を有利に導く道具でもない。
軽挙な政治家が何をしようが、官僚がどんなシナリオを書こうが、互いの国民は仲良くやろうとしている。
ここで一言。現在進行中の拉致事件を日帝時代の悪行と簡単に比較してはいけない。どちらも繰り返してはならないのは同じでも、前者はまず拉致被害者を取り戻さなければならない問題である。一国の大統領が、拉致事件を最大限解決しようとしていることを示さないで、モラルの問題を提起するのはフェアでない。

ことが重大であるから、ニュースを聞いて暫く温めておき、この時期に出すことになった。従ってタイムリーなものとは言えないが、竹島の帰属や国連常任国問題について両国で一部きな臭い対応が見られるので、参考になるかもしれない。

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