寝苦しい

一年の内、一週間ほど寝苦しい時がある。今年はやや遅くなったが、とうとうやってきた。
私が住む二階の部屋は扇風機もない状況なので、真夏には夜中まで暑くてつらいことがある。それでも川風が吹く時には涼しいし、お盆を過ぎれば峠をこえるので耐えてこれた。今年もしばらく辛抱すればいけるかなと思っていた矢先である。
私は今でも夜なべして、寝るのは午前一時ごろ。昨日はこの時間になってもまだ暑かった。
寝る前に用心してお茶をかなり飲んでいたのに、一時間もたたないうちに起きてしまった。朝八時から防災訓練があるということで緊張していたわけでもない。
皮膚は汗びっしょりということもなく、それなりに冷たいのに、体の中が火照る。
喉は渇くし、喉の奥から足先までなんだか熱っぽい。頭が痛い感じがするし、胃も少し不快で、熱中症にかかりかけかと思った。
そのまま寝る気にならず起きて下まで行く。冷たいお茶へ更に氷を入れて少しずつ飲む。一気に沢山飲むと後で気分が悪くなることがある。ゆっくり飲んで、しばらくすると胃まですっきりしたように感じる
首筋や足先を氷で冷やしてやると少し楽になった。氷を入れたお茶を持参して二階に上がってもまだ蒸している。時間をかけてお茶を飲むうちに、少しばかり楽になり、横になる気になった。
何とか寝ることができて朝七時ごろそれなりに目覚めた。起きてみると、近くで蟬が一匹ミンミンとうるさく鳴いている。今年は蟬が少ないので、今日はよほど暑かったのだなと感じ入った。やっとすこしだけ例年に追いついたのかな。
朝の食事も普段通りとれたし、防災訓練も参加できた。ただ訓練から帰って、ぬるいコーヒーを啜ってみたが、何もやる気にならず目を閉じて休んでいる。日常の気だるさに戻った気もするが、熱の後遺症か、見た目は変わらないのに手がむくんでいるように感じる。
幸い今日は日曜日。ゆっくりできるので一寝入りすればいけそうだ。
この暑さに対応できなかったわけだから、自分の思いとは裏腹に、体が段々弱ってきているのは確からしい。この時期、昼間の散歩も少なめになっているし、世間話をしても溌溂とした気分には程遠い。これまでは何とかハードルを越えてきたけれども、一気に自信を失った。すっかり歳をとってしまった気分である。
すでに大望はないので危機感まではないが、まだやりかけのこともある。できればもう一歩進みたいので、ここでくたばるのもすっきりしない。
もう団扇だけでは無理そうなので、相応に扇風機を用意するしかないか。ご自愛を。

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