やっぱり努力は報われない

オリンピックが終り、ユーゴのミロシェビッチ政権が倒れた。小生は武道家なので、専ら柔道を観戦していたが多くの人は篠原選手の誤審判定に大立腹していることだろう。武道は本来命のやりとりだ。戦場での負けは死を意味する。ユーゴの民衆は国会を占拠して、世紀の悪政を倒した。日本の監督、コーチ、サポーターは何をしていたのだろう?明らかに誤審と解っていたならその場で試合を中断して抗議すべきだった。それでもだめならユーゴの民衆のように競技場を占拠してでも誤審を正すべきっだった。やはり日本の体育会系の体質が出てしまったのだろうか。「正義とは公正のことである」と定義している倫理学者もいる。悪法は正されねばならない。「努力は報われない、されど努力せよ」という有名な数学者の言葉があるが、この世紀の大誤審事件はこの言葉を書き換えねばならない結果を残してしまったようだ。「やっぱり努力は報われない」と。何よりも重大なことは世界中にそう宣言してしまったことだ。公正はメダルより重い。