続ヒガンデ

結構前に書いた「ヒガンデ」(2023年2月20日付け)というテーマに新たな視点が加わったので、ここでもう一度楽しんでもらいたい。「ヒガンデ」で検索してもらえればすくに見られるようになっています。

ヒガンデが日当たりのよい場所で、東の方に稚児山を望む地であることから、その時には「日の出」と解釈していた。「が」「の」が属格の助詞で通用するし、「ん」が語調を整えるために加えられたとすれば、それほど音としても無理があるように思えないという論旨であった。

これはこれで今でも通用しそうな仮説だと考えている。ただ、その時には「日の出」から「日が出」の時点で、地名が「日が出る」という文章になっている点に不安があった。文が地名になる例が思い浮ばなかったからだ。またこの対岸にある旭(あさひ)地区が吉田川左岸にあって日当たりの左程よくない点が課題として残っていた。

これを踏まえ、今回新しい情報として小野の対岸に隣接する西和良の州河、野々倉地区にある「東田(ひがんだ)」を紹介したい。私は、これらを別資料で「ひがしだ」と読まれていることを前提にしていたので、うっかり見過ごしていた。公式資料でも「東田(ひがんだ)」と読まれている場合がある。現在では「ひがしだ」「ひがんだ」「しがんだ」のどれも可能な状況ではなかろうか。

とすれば、「ヒガンデ」の語源は「ヒガンーデ」とみて「東出」とも考えられるのではないか。「ひがし-で」から「し」が音便化して「ん」となり、「ヒガンデ」になったとするわけだ。音としては「日の出」よりは少しばかりすっきりしている。

「東出」の意味としては、日が東から上るとすれば、「日の出」と同じ情景であろう。ヒガンデが吉田川右岸にあって、ほぼその東にある稚児山から朝日の上る点は変わらない。ただ語源としては、全く異なることになるので等閑に付すわけにはいかないわけだ。

小野の対岸にある旭については、朝日山という小字に関連するように思える。吉田川右岸にあたる小野地区は結構広い。小野からすれば朝日山もまた東側にあたるので、左岸の河岸段丘にある旭地区が、右岸から見て朝日の出る地点と考えられたのではないか。

但し、厳密に言えば、ヒガンデの東は稚児山の方向であって、旭はやや南に偏っており、小野より吉田川下流の、例えば城山あたりから見ての朝日山かも知れない。

冬場になると、日陰(ひかげ)と日面(ひおも)の違いが特にはっきりする。日照時間に大きな違いが生れ、降った雪の融け具合が全く異なる。

日陰になる時間の長い地区は陰地(オンヂ)と呼ばれ、中々雪も解けない。解けても乾くまでに至らず、夜になるとテカテカに凍結する。私はかつてバイクに乗っていてひどい目にあったことがあるし、最近でもスクーターに乗って何回がこけたことがある。朝日が当たり、雪の融けやすいヒガンデという土地に憧れる所以である。                                               髭じいさん

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