目が鬱陶しい
人によって早い遅いの差はあるにしても五十前後で老眼が始まるらしい。、私の場合はどうなのだろう。
周りを見ると、もう老眼が進んでいるといった状況ではない。友人や近所の人も白内障の手術だの、緑内障の治療中だのの話がしきりに聞こえてくる。これらが老人特有の症状かどうか知らないが、年寄りに多いように感じている。
私は、既に青年時代に近視の傾向があった。一度も眼鏡をかけてこなかったことからすると、近視と言ってもそれほどで無かったのかもしれない。
十年ほど前、視界が狭くなっていると実感することがあった。私は車に乗らないが、バイクを運転する。左右の視界が狭いと、突然横から人や車が出てくるイメージである。
眼球を動かす筋肉が弱っていると直感したので、我流ながら、トレーニングするようになった。
まずは視界にある小さな四角形を見つけ、その角をランダムにみる。段々四角を大きくして、可動域を広げる。これだけでも何だか目が楽に動くように思う。
もう一つは、やはり近くの角(かど)から遠くの角を見たり、逆を意識したりする。最初はゆっくり、徐々に早くする。これもまた視界にある遠近をランダムに見れるようになるまで続ける。これで前後の動きが楽になる気がする。
更に言うと、左右前後の動きを素早くするだけではすぐに元の木阿弥になる。これが自然に感じるまで続けるのが大事。
かくの如き眼球体操を続けてきたからか、今まで老眼鏡もコンタクトレンズも使わずにこれた。
気が付いてみると、周りの年寄り連中はみな裸眼でしっかり見える人はいなくなっている。何となく勝ち残りのように感じることもある。
ところがここ数年、時々視界に黒い薄い影のようなものが出てくるようになった。視界全体が暗くなるような気がする。
これは明るい時にはっきりするように思う。パソコンの画面は明るいので、この影が出ていることを意識できる。目が疲労していたり、曇って明暗がくっきりしない時にも出る。調子のよい時もあるのでまだ医者に相談していないが、どうしようか迷っている。貧乏と言うのは、ちょっとしたことまで最前線で戦う他なくなる。
これもまた自業自得なので、誰を恨むわけにもいかない。今朝、寝起きに、目が見えないので焦っている夢をみた。
目がいかれると、今までやってきた好きなことも殆ど出来なくなるように思うので、なるだけ丁寧に面倒みてやる気になっている。
それにしても馬鹿だね。目だけでなく耳や鼻がいかれても同じだろうに。