裏切り御免!

 劇団キャラメルボックスの冬公演「裏切り御免!」の東京での初日が開きました。今回の音楽はZABADAKが担当しました。が、このための書き下ろしというのはなくて、新譜の「SIGNAL」から八曲、旧譜から二曲を選んでいただきました。すこし申し訳ないような気分です。しかしずどんと直球のお芝居の中で聴く自分の音楽はなかなかに印象的で感動的でさえありました。ミュージシャン冥利につきる体験であります。
 神戸公演では動員の新記録を作ったそうですが、東京初日もぎっしり超満員。補助席まで出ておりました。あらためてこの劇団の集客力に驚きました。残念ながら中部圏での公演はありませんが、東京公演最終日には大坂で同時生中継公演というものが催されるそうです。興味を持たれた方はご覧になってはいかがでしょうか。詳しくはこちらに紹介されております。

http://www.caramelbox.com/stage/uragiri/index.html

 その後劇団のプロデューサーと新宿に飲みに行きました。おいしい泡盛の古酒でいい気分になった僕はなんだかいつになく饒舌で、おれすこししゃべりすぎ、と心の中で思いながらそれでもとめどなく喋り続けておりました。プロデューサー氏と別れ、帰りのタクシーでは「初めて東京にやってきて妹の家を訪ねるぼくとつな兄」というのを演じてみました。少し変な訛りで東京は初めてだということを言うと、それまでむっつりしていた運転手さんが急に親切になり、東京のあれこれをガイドしてくれ、とても楽しい時間を過ごしました。あまり道に詳しいとばれてしまうので、よくわからないがこのへんだと思う、と家からはかなり離れたところで降ろしてもらいました。寒ーい夜中の道をかなり歩く羽目になりました。

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