お父さんバンド、花見

 土曜日、息子の通う小学校でお祭りがありました。いろんなお店が出ていて、とてもにぎやかでした。天気も良くてぽかぽかと幸せなお祭り日和でありました。体育館でもいろいろな出し物がありました。5年生のバトンや6年生のエイサーや先生のダンスなど、次々と普段あまり見られないような光景が繰り広げられていきました。そしてトリを飾ったのが僕も参加したお父さんバンドです。コーラスでお母さん達も参加し、更に先生方も加わって最後は20人くらいの大編成バンドになっていたようでした。トリを飾る、というにはあまりにもしっちゃかめっちゃかな演奏でしたが、リハーサルでは見られなかったメンバーのお父さん達の楽しそうな表情が印象的でした。そして子供達がステージの真ん前まで押し寄せて盛大に盛り上がっていたのがとても嬉しかったです。たった五曲でしたが僕はいつも通りすっかりワンステージ分の大汗をかきました。気分が良かったのでいつものように客席にピックを投げたら「あ、なんかなげたぞ!」と子供達が驚いていました。機材の撤収をしていると、「これ、おとしものです。」と投げたピックが僕の所に帰ってくる、というおとぎ話のような出来事もありました。
 日曜日も引き続きお気楽な陽気です。もう近所の梅が満開です。「こうしてはいられない、いまのうちに今年一回目の花見をしておこう。」ということになり、S家と共に砧公園に出かけました。梅を見ながらのビールはとても美味しいのですが、この日は風がすごかったのです。おおいを忘れていると食べ物はすぐに砂でじゃりじゃりになってしまうし、時折おそってくる砂嵐は全員で風下を向いてやり過ごさなければなりません。しかしそんな中、僕たちは粛々と宴会を続けていったのでありました。
 近くの売店のあたりに人だかりがしていました。持参の双眼鏡でのぞいてみると黒柳徹子が写真撮影をしていました。強風の中しっかりとあの髪型を保っていらしたのが感動的でありました。ミーハーなお母さん達は走って見に行きましたが、男達は静かに飲み続けます。子供達は梅の木の上の方で楽しそうにしています。たちこめる砂埃の中人々はそれぞれのやり方で楽しいひとときは過ごしていたのでした。
 帰宅すると全員の鼻の穴が真っ黒になっていました。

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