手袋

ドラッグストアで買い物をしていると、手袋を並べているところがあった。思いがけず、立ち止まって考えてしまう。去年使っていたものは糸がほどけそうなこともあり、二つとも捨ててしまったことを思い出した。

一つは自転車通勤に使うもので、これまで軍手を二枚重ねて何とか間に合わせてきた。これから雪のこともあり、ちょっと厚いものがいいかなと思う。内側はざらざらした軍手でよいとしても、風通しが良すぎて寒いので、上にはウールを密に編んだ大き目がいいかな。この時期だからか、この店では薄い生地のものが多かったので今回はあきらめた。別の店を探すことにしよう。

真冬ともなればストーブをがんがんたいて温かくすれば何も問題はないが、我が家の経済状態では中々そういうわけにもいかない。かくして寒い部屋の中でキーボードを打つ時には、これまで素手で使えるように指の先が切れているものを使っていた。これはこれで役には立ったが、指先がどうしても冷たい。真冬になれば手がかじかんでしまう。指の先まで被っているものが欲しいけれども、キーが滑ったり、本のページが捲れ難くなるのでどうしようか困っていた。

たまたまその店には滑り止めのついたものがあったので、スマホにも使えそうな薄手の合繊製とあわせ二つ購入した。具合が好ければ、去年まで使っていた指の中ほどで切れているものと合わせて使ってみようという算段である。実を言うと、薄手の合繊は散歩や図書館へ通うためでスマホ用ではない。

数年前から、指先が白ろう病のように白くなってしまうことがある。死を連想してドキッとする。チェンソーを使っているわけではないので振動によるものではない。私の場合は左右とも親指と小指はならず、人差し指、中指、薬指の三本である。

バイクで遠出した時になることが多く、寒い時期にハンドルを強く握るので血行不良になっているかもしれない。指先の血管が細くなっているのは確かとしても、もともと血圧が低いのだろうか。今のところ、温めながら揉んでいると元に戻るのでさほど心配していない。

バイクに乗る場合は風邪を強く受ける。これまでは下に薄手のウール、上にスキー用の手袋でやり過ごしてきた。これからは防風対策として毛で裏打ちした皮製がいいかな。冬場にバイクを使うこと自体しんどくなっており、今冬は乗らない選択肢もありそうだ。

これほど手袋を気にするようになってきたのは、年を取り体の機能や代謝が落ちて寒さがこたえてきたからだと思う。手袋が要る点については、まだあれこれ動かねばならないからだし、まだ動けるという意味もある。どうなんだろうね。                                               髭じいさん

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