神経痛

老眼や神経痛の話が身近に出るようになってきた。うっとうしい話である。幸い私は、今のところ、あまり老眼も進んでおらず、神経痛も出ていない。
友人の話によると、一ヶ月ほど前に突然膝が痛んだので診察してもらったところ、関節の具合がよくないらしい。原因ははっきりしない。問診で、学校時代に激しいスポーツをしたか、膝のけがをしたかを尋ねられた。しかし、体育会系の彼ではあるが、けがの記憶がないと言う。手術をするかどうか聞かれた時、彼は手術をすれば完治するかを確かめると、約束は出来ないと言われた。
私は若者がスポーツで汗を流すのに好感を持っている。だが、「勝ち」に拘れば、どうしても激しい練習をしたくなるだろう。こういう時に神経痛の話を思い出して欲しいのである。
確かに人間の一生は人によって長いかもしれないし、短いかもしれない。毎日、そんな長い先を考えていられないだろう。だが、怪我をして痛い目にあうのが好きな人はいるまいし、歳をとってから若いときのツケを払うのが賢明とも思えない。
指導者たる者、子供達があくまで成長途上にあることを、肝に銘じていると思う。勝利至上主義や根性主義で彼等を疲労させすぎては危険である。各人の状態に合わせて、子供達が心身ともに強靭になるようアドバイスしていただきたい。
現場に居る人たちがこんな地味な話を聞いてくれるはずがないとは思いながら、だが子供の一生を思えば、苦言を言わざるを得ない気分である。
子供達には、ウォームアップをしっかりやり、充実した練習をしてもらいたい。くれぐれも疲労を蓄積して、疲労骨折などしないように。

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