当世買い物事情
条件が整えば買い物が嫌いというわけではない。散歩の途中立ち寄る先への簡単な手土産をみつくろいにスーパーへ行くとか、駄菓子屋へ寄るなどはまあ気楽な買い物である。ところが近頃生活必需品の買い物をせざるを得ない仕儀となり、悪戦苦闘している。先月の中頃からのことだ。
今は気候がよいので、バイクを走らせるのは爽やかである。ただ雨は困る。これから寒くなると心配だ。雪が降ればスリップが怖いので、隙間を狙っていく他なさそうだ。一体どうなるのだろう。
買い物メモと共にカードを携えて行くならそんなに苦労しないだろうというのは実際に行かない人の意見で、行ってみるといろいろ戸惑うことが多い。私が行くのは主として二か所。一つは改装したばかりのスーパー、もう一つは町はずれのドラッグストアである。
改装する前のスーパーは気楽な買い物で結構行っていた。野菜、魚や肉の売り場はそう変わらないが、その他はかなり変わった。じっくり品定めする時間を惜しんでしまうので、生鮮食品については見た目の良し悪しになる。大根、白菜やキャベツなどは特に鮮度が大事というのは承知だが、見極めるのは容易でないし、店を信用してずっしり重いものを選ぶ。瞬時に判断するだけなので無論自信はない。牛乳などは入荷日を確認するべきなのは分かっていても、取りやす所から無作為に取ってしまう。
加工品を探すのは、改装したばかりなのでなかなか難しい。うろうろするものの、目に入らずに通り過ぎてしまうことがある。二度、三度通ってやっと見つかる始末。これが重なると結構なダメージを受ける。根気よく探す気にならず、商品のある場所を店員さんに聞くも、繰り返し聞くのは気が引ける。重いカゴを下げながら途方に暮れてしまう。腕はだるくなるし、腰までしくしくする。
支払いは楽なものだ。スーパーのカードで決済するので、現金を出す必要が無いし、小銭で困ることはない。年寄り二人分とはいえ中小の布袋はパンパンになる。やりかけの頃は買い物袋を持っていかず残念な思いをした。牛乳や野菜は想像以上に重い。バイクまで運び走り出すと、何となくホッとして気分が楽になる。
ドラッグストアはスーパーとは反対方向にある。店のコンセプトが分からないので商品の配置が分からない。大まかに食品の分野と薬などの日常品に分かれていることはわかったので、第一段階は過ぎた。 髭じいさん