帽子

若い時は、日よけのために、結構いろいろな帽子をかぶっていた。どういう訳か野球帽やベレー帽は被らなかったが、テニス帽みたいなハット類、木綿の登山帽タイプのものが多かったと思う。
最近は、畑へも出ないし散歩も少なくなってきたから、帽子の必要がなくなってきた。だが、真夏にどうしても出かけなければならない時もある。
お盆に帰省した孫を散歩に連れて出る時は、午前中でも暑く、必ず彼に帽子をかぶってもらうことにしている。幸い、今のところ帽子を嫌わないので助かる。
私は、頭にタオルをかけて風になびかせるか、風があるときには後ろで括って歩く。本来なら何種類も帽子があるはずなのに、今我が家には私のかぶる帽子が一つもない。中には使いきってくたびれた帽子を捨てたのもあるが、殆どどこかに忘れてきてしまったのだ。
ある中学生に聞くと、体育祭の練習中に帽子を被ってはいけないと注意する先生がおられたそうだ。ここらあたりでは八月下旬から体育祭の練習を始め、九月上旬に本番をやるから、なにやら違和感があった。
学校でやることに口出しする気はないが、どんな理由で帽子を被ってはいけなかったのだろうか。清潔で自然なものであれば、不快感もなかろうに。私にはそもそも帽子まで統一する必要があるとは思えない。リレーの場合など、どうしても鉢巻をしなければならないのであれば、その時に帽子を脱げばよいだけだ。
昔に比べれば、恐らく外で遊ぶ子が少なくなっており、熱中症などが心配である。これでは親御さんも心配だっただろう。
学校でやる以上何らかの教育目的があったにしても、私にはかなり思い切りのよいルールのように思える。先生のおっしゃる事には多かれ少なかれ強制力がある。
子供たちの健康状態を確認しているとしても、不測の事態が起きないとも限らない。少なくとも帽子をかぶりたいと言う子には、そうさせてやっても問題はなかったと思われるのだが。