ドアの開閉

郡上八幡には豆バスが走っている。町内を約一時間かけて一回りするコミューターバスで、満員でも十数人しか乗れない。年寄りが買い物をしたり、病院がよいなどに使うことが多い。
夏には、けっこう観光客を乗せていることも見かける。冬場になると、特に路面に雪が残って歩きにくい時などにはありがたみを増す。
今回は冬場、城下町プラザで10分ほど時間待ちする時にドアを開けたままにしておくか、閉めておくかというテーマである。どちらにしても大した問題とは言えないかもしれないが、雪国ではそれなりに体にこたえることもあり、ここで少しだけ取り上げてみたい。
プラザでの時間待ちでは、運転手も外に出て休憩する人が多い。その時に、ここ何回かドアを閉めたまま出ていく運転手がいたのである。ドアを開けたままだと、年寄り衆から寒いという声があがったらしい。ただ、次のような点が気になった。
1、 内から開けにくいので、万一その時間に病人が出ると困る。
2、 私は孫を連れて乗るので、子供がおしっこなど急に用をたしたい時に困る。
3、 時間待ちをしている間に、新たな乗客はバスに乗れないので、寒い外で待つほかなくなる。
これらからすると、ドアを開けたままにして外に出る方がよさそうだ。中で待っている年寄り衆が寒いというのは気の毒であるが、座席の下にヒーターがついているところもあるから、暖かい座席に移って待ってもらう方がよいのではなかろうか。
こんな細かいことに目くじらをたてて、運転手を運転席に縛りつける気もないし、中にいる人が自在に出入りするボタンを増設するなど金のかかることを主張するつもりもない。
ただ車から離れずに準備し、車内を温めた状態にしておいて、利用者が来たときすぐにドアを開ける運転手がいることからすれば、厳寒期だけでもバスのそばにいるか或いは中で時間待ちしてもらえると有難いような気がする。