2007年12月17日 / 最終更新日時 : 2007年12月17日 髭じいさん 髭じいさん 『説文』入門(14) -男弟考- 人物画像鏡に記される「男弟王」につき、弟は男に決まっているから、わざわざ男弟というのは奇妙だと感じている人が多いと思う。だが、これがりっぱな漢語であることを示そうという心算である。 『説文』では「弟 韋束之次弟也 从古文 […]
2007年12月10日 / 最終更新日時 : 2007年12月10日 髭じいさん 髭じいさん 仮説 如何なる科学であれ、誰かの説を踏襲するだけでは面白くない。どこかで自分のオリジナルを出したいと思うだろう。言語学や歴史学などのいわゆる社会科学でも、ことは同じである。 明らかに矛盾があると思い、どうにも納得いかないことが […]
2007年12月3日 / 最終更新日時 : 2007年12月3日 髭じいさん 髭じいさん 人物画像鏡(20) -日十大王年の比定- 前回「男弟王」を顕宗天皇にあてたのだから、「日十大王年」は彼の兄である仁賢天皇となる外なさそうだ。そこでこれまでの経緯をおさらいしておく。この仮説では、まず「日十」を「日夲」つまり「日本」とし、人物画像鏡(16)(18) […]
2007年11月26日 / 最終更新日時 : 2007年11月26日 髭じいさん 髭じいさん 『説文』入門(13) -宮考- 少しずつ宿題を片付けていかなければならない。人物画像鏡に「意柴沙加-宮」、稲荷山鉄剣に「斯鬼-宮」とあってそれぞれ「宮」が使われており、取り扱っておく必要がある。 『説文』では七篇下099に「宮 室也 从宀 ๅ […]
2007年11月19日 / 最終更新日時 : 2007年11月19日 髭じいさん 髭じいさん おかえし 話は大分前に遡る。今年は我が家の富士柿が豊作で、処分に困るほどであった。気候の関係か、早くから熟したものがあり、いくつも朝食で食べてきた。 数が多いので近所に配ったりしたが、それでも余る。という訳で、いつも仲良くしてもら […]
2007年11月12日 / 最終更新日時 : 2007年11月12日 髭じいさん 髭じいさん 人物画像鏡(19) -男弟王の比定- いよいよ男弟王である。日本史の根幹に当たるところで、様々な要素が入り混じり、複雑な様相を呈している。 1 「男弟王」の「男」「弟」を仮名とみて、「オホド」と読み、継体天皇とする。 2 「日十」を「ジジュウ」と読み、允恭天 […]
2007年11月5日 / 最終更新日時 : 2007年11月5日 髭じいさん 髭じいさん 『説文』入門(12) -「日」について- 「十」に続いて、今回は「日十大王」の「日」について楽しみたい。人物画像鏡以外でも、幾つかの点で参考になるかもしれない。 七篇上001に「日 實也 大昜之精不虧 从〇一 象形」とある。念のために言えば、「實」は「実」の旧字 […]
2007年10月30日 / 最終更新日時 : 2007年10月30日 髭じいさん 髭じいさん 時代遅れ 私は携帯電話を持っていない。あちこちでクレームを聞くが、心に響く説はないように思う。また私は自動車を持っていないし、運転もしない。だが、それがどうということもない。 老年に近づくと、今までの様々な経験を抽象するようになる […]
2007年10月22日 / 最終更新日時 : 2007年10月22日 髭じいさん 髭じいさん 人物画像鏡(18) -「大王」は「おおきみ」か- 「大王」を「おおきみ」と読むことがあり、画像鏡(16)でこれを漢語に解したことが気になるので、再度ここで確かめてみることにした。この鏡を列島で製作したと考え、出来るだけ仮名で読むべきだとする立場もあるだろうから、もう少し […]
2007年10月15日 / 最終更新日時 : 2007年10月15日 髭じいさん 髭じいさん 『説文』入門(11) -「十」について- 一から数えて十になる。そろそろこれも危なくなってきたが、『説文』の定義がなかなか面白いので取り上げてみる。 「十」は三篇上029に「十 數之具也 一爲東西 丨爲南北 則四方中央備矣」とある。まずは「數之具也」であるから、 […]