2005年11月7日 / 最終更新日時 : 2005年11月7日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(4) 「越南智」の「南」をもう少し検討したい。神様の話であるし、またパズルの重要な一片であるから、もう一歩進めざるをえないのである。 万葉仮名の例で言うと「神南備(カムナビ)」「甘南備」では「ナ」、「印南野(イナミノ)」では「 […]
2005年10月31日 / 最終更新日時 : 2005年10月31日 髭じいさん 髭じいさん ヤ行について 今回は、ヤ行について考えてみる。現在の仮名では、や-ゆ-よの三つが使われている。例によってヤ行をア行と対応させると、や-あ、ゆ-う、よ-おとなる。ただし、古く万葉の仮名では[ye]の仮名があった。「衣」がア行の「え」で、 […]
2005年10月24日 / 最終更新日時 : 2005年10月24日 髭じいさん 髭じいさん 古典のすすめ 若者の古典離れが耳に入る。彼等は忙しすぎるのかも知れないが、嘆くほどのことではあるまい。彼等も、気に入ったものに出会えば、いつでも古典に戻ることができる。 コラムを書くようになって、気づいたことが幾つかある。古典のすごさ […]
2005年10月17日 / 最終更新日時 : 2005年10月17日 髭じいさん 髭じいさん 泰澄は大長 「湯桶読み」というコラムで、「大長(ダイチョウ)院」の「大長」は「泰澄」ではないかと述べた。そのままにしておくのも腹ふくれぬから、ここで少しまとめてみよう。 延喜十三年(913年)に編纂された『延喜式』によれば、白山神社 […]
2005年10月11日 / 最終更新日時 : 2005年10月11日 髭じいさん 髭じいさん 湯桶(ゆとう)読み 湯桶読みと重箱読みの違いはご存知だろう。「湯」は「ゆ」で訓、「桶」は「トウ」という音で発音される。逆に、「湯」の音は「トウ」で「桶」の訓は「おけ」である。 これに対し、重箱読みは「重」が「ジュウ」で音読み、「箱」は「はこ […]
2005年10月3日 / 最終更新日時 : 2005年10月3日 髭じいさん 髭じいさん 人並みの愛情 嵐の二ヶ月であった。今年の夏のことである。普段は朝九時に起きれば早起きなのに、八時前にはしっかり目が覚める。孫を朝の散歩に連れて行くのが、すっかり日課になってしまった。何の拍子か、我が家に長逗留することになったからである […]
2005年9月26日 / 最終更新日時 : 2021年8月10日 髭じいさん 髭じいさん 墓の話 日頃中高年と話すことが多いからか、墓の話がよく出る。しかし、私には若い時から気になるテーマであった。 私は末っ子で家の後継ぎではないし、もう親もいない。流れ流れて郡上で暮らしているが、古くからここに住んでいる人にとっては […]
2005年9月20日 / 最終更新日時 : 2005年9月20日 髭じいさん 髭じいさん 久しぶりの海 朝晩涼しくなり、虫の音が聞こえる。秋の夜長か、何とはなしに思い出すことがある。 どこから見ても、今の私は山の人間だ。通算すればもう二十年以上も山の中で生活している。毎日山の空気を吸い、川の水を眺め、山のものを口にする。こ […]
2005年9月13日 / 最終更新日時 : 2005年9月13日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(3) 今回は、「越」をどう読むかを考えてみよう。やや煩瑣な例証があるが、ゆっくり楽しんでもらいたい。古代の音を復元するには、二方向の検証が必要である。一つは仮名音からで、もう一つは漢語音からである。今回は、仮名音つまり倭音ない […]
2005年9月5日 / 最終更新日時 : 2005年9月5日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(2) 前回は、紀記の「大己貴命」「大穴牟遲神」や「大汝命」が「越南知」「越南智」を原形にするのではないかと述べた。今回は、「越南知」「越南智」が「越知」「越智」へ遡れるかを考えてみよう。 白山を開いたとされる泰澄が、まず越前の […]