2005年9月20日 / 最終更新日時 : 2005年9月20日 髭じいさん 髭じいさん 久しぶりの海 朝晩涼しくなり、虫の音が聞こえる。秋の夜長か、何とはなしに思い出すことがある。 どこから見ても、今の私は山の人間だ。通算すればもう二十年以上も山の中で生活している。毎日山の空気を吸い、川の水を眺め、山のものを口にする。こ […]
2005年9月13日 / 最終更新日時 : 2005年9月13日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(3) 今回は、「越」をどう読むかを考えてみよう。やや煩瑣な例証があるが、ゆっくり楽しんでもらいたい。古代の音を復元するには、二方向の検証が必要である。一つは仮名音からで、もう一つは漢語音からである。今回は、仮名音つまり倭音ない […]
2005年9月5日 / 最終更新日時 : 2005年9月5日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(2) 前回は、紀記の「大己貴命」「大穴牟遲神」や「大汝命」が「越南知」「越南智」を原形にするのではないかと述べた。今回は、「越南知」「越南智」が「越知」「越智」へ遡れるかを考えてみよう。 白山を開いたとされる泰澄が、まず越前の […]
2005年8月29日 / 最終更新日時 : 2005年8月29日 髭じいさん 髭じいさん 白山奥院(1) これは古い神様の話であり、気になっていることを私なりにまとめるだけだが、できるだけ楽しんでもらえるようにしたい。 白山の馬場は加賀、越前及び美濃の三つあり、それぞれが重要な役割を担ってきた。このうち、越前では平泉寺、美濃 […]
2005年8月22日 / 最終更新日時 : 2005年8月22日 髭じいさん 髭じいさん 歴史家の仕事 現在外交上の問題になっているので、ここで靖国神社について触れるというのも気がひけるが、敢えて火中の栗を拾わねばならないこともある。 近代においては、国家間の戦争は大義を掲げ、互いに力の限り戦う総力戦である。大抵は勝者と敗 […]
2005年8月15日 / 最終更新日時 : 2005年8月15日 髭じいさん 髭じいさん 山 暑い。山に囲まれた郡上で暑いのだから、他は推して知るべし。何か涼しい話でもと考えたが、目に見える範囲では山しか見あたらない。 郡上では大日岳、鷲が岳、瓢が岳などの「岳」がつくもの、稚児山、高賀山などの「山(サン)」がつく […]
2005年8月8日 / 最終更新日時 : 2005年8月8日 髭じいさん 髭じいさん 言い訳(2) おまえが「一大国は一大事だ」と言う割には、分かり難いではないかというお叱りを受けた。あまり細かいことを書くのもどうかな、と考えたのが裏目に出てしまった。 私は、列島の古代史に関して、中国史料に重きを置いている。年代の確か […]
2005年8月1日 / 最終更新日時 : 2005年8月1日 髭じいさん 髭じいさん 人質 物騒なテーマである。だが、何も直接犯罪に関わることを書こうとするわけではない。 郡上は浄土真宗が広く、深く染み込んだ所である。主たる集落には必ず寺がある。まあ、至る所に寺があると言っても過言ではあるまい。江戸時代の寺請け […]
2005年7月25日 / 最終更新日時 : 2005年7月25日 髭じいさん 髭じいさん 日本という国号 平明な論理と平凡な理性が働かない国に未来はない。歴史の教訓である。 日本という国家がいつ生まれたのかは歴史学のテーマであって、政治問題ではない。二月に「建国記念日」というのがあるが、これは「紀元節」の考えに基づいている。 […]
2005年7月19日 / 最終更新日時 : 2005年7月19日 髭じいさん 髭じいさん 私とあたし 私の場合、「わたし」である。「あたし」ではない。「わ」と「あ」が音として異なるのは少し意識すれば分かると思う。わざわざ、このコラムで音の乱れを嘆こうというのではない。「わたし」であろうと「あたし」であろうと、互いに通じて […]